17歳の時に交通事故に遭い、車いす生活になったことで感じたバリアの多さ。段差ひとつ一人で越えることができない現実に直面したことで外出への恐怖心が大きくなりました。外出しても自然と選択するのは「行きたい場所」よりも「行ける場所」で、何をするにも諦めることが多かった。そんな私を救ってくれたのは”人の優しさ”でした。誰かが手を差し伸べてくれることで、そこにあるはずのバリアがなくなる。ただそれだけのことかもしれないけど、その気持ちと行動に救われる人はたくさんいる。優しさの輪が広がった先の可能性を感じ「心のバリアフリーを広げる」活動を始めようと思いました。
心のバリアフリーを広めていくために、まずは地元熊本から。そんな想いを込めて名付けた熊本バリアフリープロジェクト「くまバリ」を語る上で欠かせないAOZORA HAIRオーナーの岩﨑さんの存在。「とりあえずやってみたら?」と背中を押してくれたこの言葉がなかったら「くまバリ」も「CREIT」も存在していなかったかもしれません。そして、後に兄貴分となる中川典彌氏と出会うこともなかったでしょう。
活動を始めようと準備を進める中で、目に飛び込んできたAOZORA HAIRのPV。その1分の動画に引き込まれてビビビっと衝撃が走り、「何だこの素晴らしい映像は…この人にくまバリPVを作ってほしい。」と思い、紹介していただいたのがふみやさんでした。そう、逆ナンというやつです(笑)事前に連絡を取り合う中で「頭が良い人なんだろうな〜」と感じ、サングラスをかけたイケイケの写真を見た時は「なんかとっつきにくそうな人なのかな〜」と偏見を持ちました。ごめんなさい(笑)実際にお会いするととても丁寧で、優しくて、話しやすくて緊張なんてすぐに吹っ飛び「めちゃくちゃええ人やん」と心の中で叫びました。それが、ふみやさんとの出会い。
映像クリエイターのふみやさんと活動をする中で気付かされた「映像」の可能性と「思い出」を残すことの大切さ。私たちは伝える手段を「WEB」から「動画」にシフトしYouTubeチャンネルを始めました。最初は車椅子生活の日々の記録を残していこうと気軽な気持ちで始めたチャンネルも、気づけばたくさんの人に見てもらえるようになり、私が伝えたいことが急速に広まっていることを感じました。